韓国の人々は、礼儀正しいとか目上の人を敬うという話をよく聞きます。これは儒教の教えが人々の生活のすみずみまで行きわたっているからです。
特に、暮らしの中で礼儀作法の点について、儒教の教えをみることができます。言葉づかいや態度にいたるまで、年長者に対して礼をつくすように小さい頃からしつけられています。
年長者の前では、タバコを吸ってはいけないし、電車やバスの中でも年長者が乗ってきたらすぐに席をゆずります。
韓国で、儒教がさかんになったのは、14世紀末に朝鮮王朝が儒教を奨励してからです。それ以来、支配層のヤンバン(両班)を中心に広まり、色々なところに仏教の教えが染みわたっていきました。
祖先を崇拝すること、年長者を大切にすること、君臣の礼を守ること、男女の格差を設けることなどがその主な内容です。儒教は、日本(江戸時代)にも伝わり、支配層の間に広まりました。今も韓国では、伝統的なお葬式や結婚式などは儒教のしきたりにのっとって行なわれます。
仏教
中国から韓国に仏教が伝わったのは、4世紀後半頃の、三国時代(高句麗/百済/新羅)です。
このうちの、百済が6世紀半ば頃に日本に仏教を伝えました。
三国を統一した新羅と高麗時代に、仏教は国教として保護され大変発展しましたが、14世紀末
朝鮮王朝は仏教を弾圧し儒教を保護したため、多くの寺院は山中に移っていきました。
仏教の僧たちは、国を守ろうという固い意志をもっており、豊臣秀吉が朝鮮を侵略したときは義兵として戦い、また日本帝国主義の時代には独立運動を行なうなど、祖国のために戦いました。
仏教信者は、全人口の約25%にあたりますが、なかでも、女性の信者が多いようです。かつて、儒教の祭祀が男性に独占されていたため、女性は仏教やキリスト教を信仰の対象にしたのかもしれません。
いまや、日本のお寺の多くは、お墓の管理や葬式をするところとなってしまいましたが、韓国のお寺は昔と変わらず修行と学問の場です。多くのお坊さんは、結婚をしないで日々の修行に励んでいます。
キリスト教
韓国の町を歩いていたり、高速道路を車で走っていると、いたることろでキリスト教会の尖塔が見え、その数に驚くことでしょう。
キリスト教の信者の多くは、カトリックかプロテスタントで、これらを合わせると全人口の約25%にのぼるといわれています。
キリスト教が韓国に入ったのはカトリックが先で、1784年に北京で洗礼を受けたイスンフンが、韓国にキリスト教をもたらしたのが最初とされています。
当時は、儒教が国教だったため、クリスチャンを弾圧を受け、多くの犠牲者を出しました。プロテスタントは朝鮮が開国をした後の1885年、アメリカの宣教師が布教したのがはじまりです。
1960年以降は、カトリックもプロテスタントも民主化をとなえるようになり、多くの信者ができました。ソウルにある「純福音中央教会」の信者数は数十万といわれ、ひとつの教会が抱える信者数では、世界最大です。
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